ムカシヤンマ

  • 【科】ムカシヤンマ科
  • 【属】ムカシヤンマ属
  • 【和名】ムカシヤンマ
  • 【学名】Tanypteryx pryeri

古典的なイメージを持つトンボ。原始的な要素が見られるのでこの名がついた。ムカシヤンマ属は日本・北米と2種しか存在しない。日本特産種で本州から九州で見られるが、生息が確認されていない県もあるそうだ。幼虫は湿った土や苔などにトンネルを掘り、その穴ぐらで生活する。初夏が近づくとそこから顔を出し、羽化の準備を始める。丘陵地の陰湿な池や沼・流れがあるような環境に生息。5月後半から6月終わりころまで見られる。メスは顔面の地域変異がある。東日本型はアゴの両脇に黄色斑はなく、西日本型はアゴの両脇に黄斑が見られる。

オス ♂

ムカシヤンマ

2021/6/8 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 230mm 1/200 F8.0 ISO 200 LrC

ムカシヤンマ

2021/6/8 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 230mm 1/250 F5.6 ISO 200 LrC

メス ♀

西日本型

ムカシヤンマ

2021/6/8 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/250 F5.6 ISO 200 LrC

西日本型

ムカシヤンマ

2021/6/8 - SONY α99M2 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/250 F4.5 ISO 200 LrC

東日本型

ムカシヤンマ

2021/7/17 - SONY α99M2 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/320 F5.6 ISO 200 LrC

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観 察 記

2021年7月17日 予期せぬトンボ

福島県の湿地にアマゴイルリの撮影メインで出かけた。この日は梅雨明け翌日でいきなり猛暑になるとのことで早朝早くに出かける。アマゴイルリの撮影を終え違う場所へ移動。息子と湿地へ向かおうとしたら、いきなりムカシヤンマが道路にとまった。想定しないトンボが現れたので驚いた。ムカシヤンマを撮影していると息子のカメラにとまったり、白いシャツにとまったりと、息子は撮影できず苦笑い。他の人のブログでこのような体験記事は読んだことがあるが、まさか自分たちがこのような経験をするとは思わなかった。

観察記

2021年6月8日 いるところにはいる

オフシーズンにムカシヤンマのいそうな所を探していた。今度こそはちゃんとした写真を撮りたいと強い思いでいた。そしてシーズンインし友人にも確実に撮影できる場所を教えていただき、梅雨入り前の晴れた今日、現地へ向かった。目的地に到着し探索するとあっけなく見つけてしまった。こんな間近で見るのは初めてだ。最初腹部をピンと伸ばしていたが気が緩んだのか、だらんと木に巻きつけるような感じでリラックス。よくよく見るとメスだ。そしてしばらく歩くともう1匹いた。今度はオス、なんとオス・メス両方撮影できるなんて嬉しさ倍増。今までのムカシヤンマ探索はなんだったのか、ずいぶんとハードルの高い探索をしていたものだ。

観察記

2015年5月23日 栃木の山奥

栃木県は自然豊かな渓流がたくさんある。オフに目星をつけた場所へダメもとで向かってみた。よさげな空間があり、ゆるい細い流れ、コケがある壁面と、いかにもムカシヤンマがいそうな場所だ。水が滴る壁面にヤゴがいないか探すが見つからなかった。林道を歩くとクロサナエが飛び立つ。とても良い環境だがムカシヤンマの姿はなし。あきらめかけたとき、息子が上空から降りてきたムカシヤンマを発見。そして、藪の中の木漏れ日があたる朽木にとまっているのを発見、まず遠くから撮影。朽木と同化していてわかりずらい。近づいて撮ろうとしたら空高く逃げられてしまった。

観察記

2005年5月21日 天から舞い降りた

探索から3年目、今までとは違う場所での探索。先に来ていた方が数頭目撃しており、かなり期待が高まった。しかし、いっこうにその姿を見ることができない。大型のトンボが上空を旋回し降りてくるのは、すべてクロギンだった。ムカシヤンマは午前中が行動時間とのことで、昼を過ぎるとチャンスが減る。今日は午後から用事があるため、探索をあきらめ帰り支度し歩き出すと、いきなり上空から大型のトンボが舞い降りてきて目の前の枯れ草にとまった。それは待ち続けたムカシヤンマであった。

観察記