アオヤンマ

準絶滅危惧 NT

  • 【科】ヤンマ科
  • 【属】アオヤンマ属
  • 【和名】アオヤンマ
  • 【学名】Aeschnophlebia longistigma

蜘蛛を食べる大型のヤンマである。全身黄緑色でオス・メスともほとんど同じ色。このヤンマは葦がたくさん茂っているような池・沼に生息し、1匹が飛び立つと一斉に他の個体も飛び立つらしい。他のヤンマは腹部第3節がくびれているのに対し、アオヤンマ属は寸胴だ。北海道から九州・四国まで生息しているが、九州はごく一部の県でしか生息確認ができていない。早い地域では4月下旬から発生し、8月ころまで見られる。

オス ♂

アオヤンマ

2013/7/8 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/2000 F2.8 ISO 200 LrC

アオヤンマ

2013/7/8 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/500 F3.2 ISO 200 LrC

メス ♀

アオヤンマ

2021/5/15 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/2000 F5.6 ISO 2500 LrC

交 尾

アオヤンマ

2022/5/29 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/400 F5.6 ISO 100 LrC

産 卵

アオヤンマ

2014/6/25 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/320 F4.0 ISO 200 LrC

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観 察 記

2021年5月21日 メスを見分ける

梅雨入り前に、近場の植生豊かな池にトンボ撮影に出かけた。曇天だがアオヤンマもまだ羽化して数日しかたっていない綺麗な個体が飛んでいる。午前中は餌を取るのに夢中で、ヨシの中をせわしなく飛んでいる。そして自分の頭よりも大きな昆虫を捕まえ捕獲。運よく私の近くにとまった。しかし手前の貧乏草が邪魔して全体像が撮れない。そろりと態勢を変えようとすると、逃げてしまった。撮影しているときは気付かなかったが、パソコンで写真をよく見てみるとメスだった。メスは翅が薄茶色くなるのと、尾部の下に一本細いのがぴろんと出ている。腹部9節あたりの黒い班はオスのように下のほうへいっていない。個体差はあると思うのだが、そういうところで見分けがついた。

観察記

2020年6月7日 自粛解除

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、ずっとSTAYHOMEを余儀なくされていたが、5月末に自粛が解除され、ようやくフィールドに出ることができた。ずっと家でパソコンのトンボ写真を整理していたので、初夏の空気が気持ちがよい。時間があればムカシヤンマあたりを狙いに遠出したかったが、近場の公園にした。さすがにトラフは終わってしまったようだ。その代わりアオヤンマが全盛期だ。池のほとりを歩いていると交尾態が飛んできた。そしてカメラを近づけピントを合わせようとすると、すぐに逃げられてしまった。なんと幸先の悪いスタートなんだ。マクロでなく300mmにしておけばよかった。そして単独で飛んでいるオスの飛翔を撮ろうとしたが、意外に難しい。葦の隙間をゆっくりと飛んでいて簡単に撮れそうだが、左右に身体を振るためピントが合わせられないのである。結局飛翔撮影は全滅。いつまでたっても成長できない。

観察記

2014年6月25日 ゲリラ豪雨予報

アオヤンマが全盛期のころは梅雨時で、休みの日の天気は運任せである。昨日は三鷹で記録的なヒョウが降り、今日もゲリラ豪雨の予想が出ていた。それでも昼過ぎまでもちそうだったので準備して出かけた。東京方面はかなり雲行きが怪しかったが、反対方面は晴れていた。現地に到着すると、平日とのことで誰もいない。さてカメラの準備をし、水面を見るとクロイトトンボがたくさんいる。クロイトを撮影していると、目の前をアオヤンマがとおりすぎていった。そうか、アオヤンマがまだいたんだ。撮影目標をアオヤンマに切り替え、オスの飛翔撮影に没頭する。しかし、なかなかファインダーの中にはいらない。入ってもピンボケの連発、なんだか気力も持続せず、すぐにやめてしまった。そして、蓮の花を撮影していると、フラフラとアオヤンマが目の前のヨシにとまった。なんとメス。すぐさま産卵を始めた。初めて見るアオヤンマの産卵。とりあえず逃げられないように遠めから撮影、少しずつ近づいて撮影、かなり近づいたところで逃げられてしまった。バリピンとまではいかないが撮影ができた。14時ころには雷鳴がひどくなり、撤収準備にかかる。しかし、高速にのった瞬間どしゃぶりのものすごい雨。視界が10mもない。今年はこんな雨がしばらく続くんだろうか。

観察記

2004年5月30日 意外な場所で

アオヤンマは1匹が飛び立つと一斉に他の個体も飛び立つらしい。そんな状況を見たくて生息地に行くが残念ながら見れず。用水路を徘徊するメスを見つけては撮影に失敗。このトンボの撮影はなかなかむずかしい。そしてこの現場をあきらめ移動すると、アオヤンマが数頭群れて飛んでいる。想像もしていなかった場所で群れているので驚いた。するといきなりガサガサというヤンマ独特のはばたき音、いきなり交尾態が目の前にとまったのである。なんてラッキーなんだろう。さっきまで腐りはててた自分とは大違い。こんなシャッターチャンスはめったにない。しかも交尾に夢中で逃げも隠れもせず、ずっととまってくれたのである。

観察記