- 【科】サナエトンボ科
- 【属】コサナエ属
- 【和名】コサナエ
- 【学名】Trigomphus melampus
コサナエ属の中では一番小さい。胸部側条の第1縫線が途中で切れており、第2縫線のみが下から上までつながっている。類似種に同属のタベサナエ・オグマサナエがいて、この3種はヒトスジ型。コサナエは、東日本で普通に見られるが、西日本では産地が高地になり局地的になる。おもに平地や丘陵地、山地の挺水植物が繁茂する池沼や湿地の滞水、溝川に生息。コサナエ属のトレードマークみたいなローマ字のエル(L)とLを反転させた模様が対になっている黄色い斑紋が特徴。そしてそのLの横の国条の中に筋っぽい班があるのがコサナエとオグマサマエ、無いのがタベサナエ。そして尻尾の先までいき、上付属器背面に突起があるのがオグマサナエとタベサナエ、コサナエは突起がない。このように肉眼ではわかりずらい部位で見分けないと同定が難しい。
オス ♂

2010/7/11 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/500 F2.8 ISO 200 LrC

2009/5/3 - Canon IXI DIGITAL800 IS 1/400 F2.8 200 LrC

2022/7/9 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ300mm 1/800 F5.6 ISO 200 LrC
メス ♀

2022/6/1 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/800 F5.6 ISO 100 LrC

2022/6/1 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/800 F5.6 ISO 100 LrC
観 察 記
2022年6月1日 またもや産卵
ホテルで朝食バイキングをいただき、朝の散歩というトンボ観察をしに散策。この時期の高原のトンボといえばカラカネトンボとオオトラフトンボである。両方期待して目的の池に到着したが、オオトラフトンボは見当たらない。しかしカラカネトンボのオスが探メス飛翔で時折ホバリングしながら岸辺を飛んでいる。早速カラカネトンボの飛翔撮影に没頭、すると目の前の水草で何やらサナエトンボが産卵をしている。カラカネトンボの撮影を一旦中止し、サナエの産卵撮影に切り替える。何のサナエかホバリングするメスを撮影し、カメラで確認するとコサナエだった。以前も志賀高原でカラカネトンボの撮影をしているとコサナエの産卵に出くわした。今回も全く同じような状況である。コサナエは結構長い間、同じ場所でホバリングしなが産卵をするので撮影しやすい。それでもバリピンの写真が少なかったのにはがっかりである。

2011年7月9日 いきなり交尾も逃げられる
高原のトンボ撮影に出かけ、オオトラフやカラカネトンボの撮影に没頭していると、手前の下草でガサガサと音がした。何がきたのか見てみるとサナエのメスが産卵している。ひょっとしてモイワサナエかと思ったが、ここは池なので違うか、よく見てみるとコサナエだ。するとオスがやってきて交尾態になった。慌てて交尾態を撮影しようとしたが、すぐに逃げられピントが甘い写真しか撮れなかった。

2010年7月11日 ようやくメスに出会えた
コサナエは高原の池・沼にも生息している。アマゴイルリトンボの撮影をしているとメスが、飛んできた。今までオスしか撮影できていなかったので嬉しい出会い。オスとメスが数頭たわむれていて、メスはオスより黄色味が強く、腹部も太いのですぐにメスとわかった。

2009年5月3日 シーズンの始まり
春の池では最初に出現するサナエ。とても小さくてかわいい。意外に地べたに止まっていることが多いのでふんずけてしまいそうだ。春の池にはコサナエやシオヤトンボ、クロスジギンなどが出始めて、シーズンが始まったなと思う瞬間である。しかし、このサナエ、まだメスを見たことがなかった。
