クロイトトンボ

  • 【科】イトトンボ科
  • 【属】クロイトトンボ属
  • 【和名】クロイトトンボ
  • 【学名】Paracercion calamorum calamorum

水面すれすれに飛んでいる姿は、ほんとうに黒い物体が飛んでいるように見える。ほぼ日本全国(南西諸島以外)に分布しているが、北海道や東北では希。平地の池や沼に生息し、晴れた日の午前中には、精力的に飛び回り、激しい縄張り争いをする。羽化した個体は池のそばの林や茂みに移動。4月中旬から出現し10月初旬まで見られる。オスは成熟すると胸部に藤色の粉がふいてくる。腹部の黒い部分は、光の反射で金属光沢のような光かたをする。メスは「緑色型」と「青色型」の2型が存在する。

オス ♂

クロイトトンボ

2024/4/29 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/800 F5.6 ISO 100 LrC

クロイトトンボ

2022/5/22 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/200 F5.6 ISO 100 LrC

メス ♀

緑色型

クロイトトンボ

2009/7/12 - Canon IXI DIGITAL800 IS 1/500 F2.8 LrC

青色型

クロイトトンボ

2011/5/21 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/200 F4.5 ISO 200 LrC

交 尾

クロイトトンボ

2018/5/20 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/2500 F2.8 ISO 640 LrC

産 卵

クロイトトンボ

2022/5/22 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/200 F5.6 ISO 100 LrC

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観 察 記

2008年8月16日 半水中撮影

黒イトという名は池に行くと納得する。水面すれすれに飛んでいる姿は黒い物体が飛んでいるように見える。特に老熟しているオスは蒼い粉が黒っぽく見えるのでなおさらだ。未熟のうちは水辺から離れて生活するが、成熟して池に戻ってくると、そこはクロイトの天下である。水面すれすれに高速でバトルをする。晴れた日の夏の水面は、それはとてもにぎやかだ。クロイトは水面に浮いている水草にとまっていることが多いので、どうしても上からの撮影になってしまう。そこで水の中にそのまま入れられる防水タイプのカメラで半水中撮影に挑戦することにした。最初はカメラのレンズの部分が半分沈むところまでゆっくり入れ、徐々に被写体に近づけていく。しかし水面が揺れて近づいたところで、すぐに逃げられてしまった。めげずに何度も繰り返し、ようやく10cmくらいまで近づいて撮影できた。連結のつがいがきて産卵を撮ろうとしたら、水の揺れに気づいたオスがメスを持ち上げて逃げてしまった。

観察記