- 【科】エゾトンボ科
- 【属】エゾトンボ属
- 【和名】ハネビロエゾトンボ
- 【学名】Somatochlora clavata
エゾトンボ属の中では最大のトンボ。北海道から四国・九州まで幅広く分布しており、6月上旬から10月初めころまで見られる。おもに丘陵地や低山地の湿地や湿原の細い清流など挺水植物が繁茂した緩流などに生息する。このトンボは午前中、空間を飛んでいることが多いが、昼過ぎくらいに反復飛翔でホバリングをしながらゆっくりと移動するのが特徴である。
オス ♂

2013/8/15 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/320 F2.8 ISO 200 LrC

2013/8/15 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/320 F2.8 ISO 400 LrC
観 察 記
2013年8月15日 炎天下は、日陰でも汗だく
ここのところ猛暑を超えて炎暑という言葉まで使われているほど暑い日本列島。それでもこのトンボの撮影をするため、熱中症に注意しながら生息地へ向かう。この時期になると、すでに老熟している固体も多く、翅に蜘蛛の巣がついていたり、欠けていたりする個体が多い。もっと早い時期がいいのかも知れないが、なかなかその時期は、他のトンボの観察ばかりでハネビロエゾはおざなりになってしまう。今回は朝早くに出発し、現地には8時到着。しかし、すでに気温は30度を超えている。誰もいない静かな環境。朝は元気なのか、ホバリングはあまりせず、縄張り飛翔をしていて、動きが早く飛翔撮影が厳しい。しかも鬼や塩辛とバトルするのでせわしない。今日は気合を入れて朝早くから来たのに、暑くてバテそうだ。結局、狭い水路をホバリングし始めたのは昼過ぎである。それまで、通常の飛翔撮影で右に左にせわしなくカメラを振り回して連写したので汗びっしょり。熱中症の危険を感じたので退散。結局5時間も同じ場所でふんばっていた。帰ってからパソコンにデータを取り込み撮影枚数を見たら1200枚を超えていた。そのうち保存したのは30枚ほど、あとは全てゴミ箱へと消えてしまった。

2005年5月14日 こんなところに
知人にハネビロエゾトンボの産地を紹介していただいた。しかし、そこは河川敷の誰も近寄らないような薄気味悪い流れの空間。近づいてみると、すぐにハネビロエゾトンボは見つかった。噂では聞いていたが、これほどホバリングをするとはびっくりだ。そんな撮りやすいトンボをコンデジで頑張るがピンボケの連発。いきなりメスがやってきて、目の前で産卵を始めたが、コンデジではピントが合わずダメ。オスは午後になると疲れてきたのか、休憩するようになったので静止した写真が撮れるようになった。なかなか面白いトンボだが、コンデジでは飛翔撮影は無理なので一眼レフが欲しくなってしまった。
