コバネアオイトトンボ

絶滅危惧1B類 EN

  • 【科】アオイトトンボ科
  • 【属】アオイトトンボ属
  • 【和名】コバネアオイトトンボ
  • 【学名】Lestes japonicus

胸部は唐金色でアオイトトンボにそっくりだが、胸部に白粉を帯びないので区別がつく。ブルーの複眼がとてもきれいなトンボ。北海道から九州まで分布域は広いが、産地は極めて局地的で絶滅に瀕している。おもに平地や低山地の挺水植物が繁茂する池・沼・湿原の滞水などに生息。5月末ころから10月後半ころまで見られる。成熟しても、金緑色の胸部に青白い粉が帯びてこない。この胸部の金緑色の班がアオイトトンボと違い伸びない。それから頭部後ろの部分が、アオイトはほぼ全部、黒色班で覆われるが、コバネは頭部の上の部分だけ黒くなり、後ろの部分は若草色のまま。したがって、その2か所でおおむね見分けることができる。翅の付け根と、腹部第9・10節にのみ若干白い粉が帯びてきますが、アオイトのように身体全身には白粉はふかない。未成熟個体は、胸部がオレンジ色になるのも特徴の一つである。

オス ♂

コバネアオイトトンボ

2009/9/22 - Canon IXI DIGITAL800 IS 5.8mm 1/200 F2.8 LrC

コバネアオイトトンボ

2009/9/22 - Canon IXI DIGITAL800 IS 5.8mm 1/200 F2.8 LrC

コバネアオイトトンボ

2009/9/22 - Canon IXI DIGITAL800 IS 5.8mm 1/200 F2.8 LrC

コバネアオイトトンボ

2021/6/26 - SONY α99M2 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/100 F7.1 ISO 1600 LrC

メス ♀

コバネアオイトトンボ

2009/9/22 - Canon IXI DIGITAL800 IS 5.8mm 1/640 F2.8 LrC

コバネアオイトトンボ

2009/9/22 - Canon IXI DIGITAL800 IS 5.8mm 1/250 F2.8 LrC

コバネアオイトトンボ

2016/6/17 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/250 F2.8 ISO 200 LrC

広告・PR

ソニーストア

観 察 記

2021年6月26日 オレンジ色は感動もの

このトンボに会うのは5年ぶりだ。ちょうど出始めのこの時期は、未熟個体の体色がオスもメスもオレンジ色をしており、とても魅力的だ。全国的に希少なトンボの為、生息が確認できるとホッとする。現地に到着したのは夕方のため、ISOをオートにしているとかなり高い値になってしまいノイズがひどくなる。そこで車から三脚を持ってきてSSを遅くしたりといろいろ設定を調整。このトンボは比較的おとなしくじっとしていてくれるので撮影しやすい。

観察記

2016年6月17日 未熟個体のオレンジ色は魅力的

久しぶりの県外遠征で、河原のトンボ撮影をした帰りに、以前コバネを撮影した生息地に寄ってみた。時期的にはもう出ていてもおかしくないのだが、散策しても見当たらない。15時過ぎてるし寝床へ帰ったか、でもアオイトは夕方まで交尾態などがいたりする。少し離れた水辺を覗くと、サラサヤンマがホバリングをしている。こんなところにサラサがいる。20分ほどサラサの撮影に没頭した。最後にもう一度コバネがいないか探してみると、足元からすーっとアオイトらしきトンボが飛び立った。すぐそばのヨシに止まると、なんと体色がオレンジの綺麗なコバネのメスだった。逃げられないよう、静かにカメラを三脚にセットし、そっと写真を撮り始める。はじめて見る未熟固体だが、あまりにも綺麗で感動しながら撮影を続けた。しかし、時折吹いてくる風が草を揺らしマクロ撮影泣かせ、でも根気でがんばって撮影し、ようやく満足いく写真が撮れた。

観察記

2009年9月22日 おとなしいコバネ

息子と二人で、前日の夜出発し、近くのSAで車中泊。朝7時にはSAを離れ、目的地へ。そして、ようやく出会えたコバネアオイトトンボ。生息域がかなりせばめられ、絶滅危惧種に指定されている。このトンボは、オスの複眼がとてもきれいなコバルトブルーをしていて見とれてしまう。とくに複眼上部を上から見たときが一番きれいだ。アオイトよりはおとなしく撮影がしやすい。

観察記