- 【科】ヤンマ科
- 【属】カトリヤンマ属
- 【和名】カトリヤンマ
- 【学名】Gynacantha japonica
トンボは蚊を含め飛ぶ昆虫を餌にしているが、なぜこのトンボだけ蚊取とついたのかが不思議だった。そしてカトリを観察しに、日中うす暗い竹藪に入る。すると、無数の藪蚊が飛び交う中、せっせと藪蚊を捕食しているのである。それでこの名がついたのかと納得した。このヤンマは、ほぼ全国的に分布しており、平地や丘陵地の細い流れや池沼・水田など朝夕の黄昏時間に行動する。
オス ♂
2024/9/10 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 135mm 1/30 F3.2 ISO 100 LrC
2017/10/18 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/640 F2.8 ISO 200 LrC
2022/9/4 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/250 F5.6 ISO 800 LrC
2022/9/4 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/60 F5.6 ISO 500 LrC
メス ♀
2012/7/15 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/40 F5.0 ISO 1600 LrC
交 尾
2024/9/10 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 135mm 1/30 F3.2 ISO 100 LrC
観 察 記
2023年8月10日 スローシンクロ撮影
カトリがぶら下がる場所は光が入らないような場所が多い。そうなると自然光での撮影はかなり厳しい。そこで、フラッシュを使っての撮影を試みる。今日は時間がたっぷりあったので、いろいろ試してみた。その中でいかにフラッシュ感をださずに撮影するかをテーマにいろいろやってみてわかったことは、SSをあげてフラッシュを炊くと背景が暗くなる。SSを遅くし、フラッシュモードはスローシンクロにして、さらに-3.0EVまで光量を落とすと自然に近い感じで撮れた。被写体の色が付いている部分もはっきりと色が出ていい感じになった。オスの一枚目の写真は、フラッシュ感があまりなく良い感じになった。
2022年9月4日 藪蚊との闘い
以前撮影していた近場のカトリ産地は、橋を新たにかける工事の為、雑木林や池が埋め立てられてなくなってしまった。その場所はマイコアカネやリスアカネもいたので非常に残念でならない。しかし別の雑木林でカトリが生息しているところを発見。今日は久しぶりに晴れたのでカトリ撮影目的でいざ出陣。10時ちょっと過ぎに現場に到着し、散策するとナゴヤサナエのオスが葉先に止まっていた。いつもは夕方寝床にしている場所だが、河原にはいかないのだろうか。たまたまいたのかもしれない。そして雑木林の中に入ると、ハグロトンボが地面を這うように飛んでいる。すると、カトリがすーっとやってきて木に止まった。かなり暗いのでフラッシュを使っての撮影。フラッシュの光で複眼の色が綺麗ですね。そのあとはノンフラッシュで頑張って撮影。それにしても、この雑木林には藪蚊がわんさかいる。顔の周りにくる藪蚊を追い払うとカトリは逃げてしまった。しかし、この雑木林にはカトリが数匹いた。別の場所で違う個体を発見し撮影していると、おそらく10匹以上の藪蚊にまとわりつかれ服の上から刺されてしまっていた。久しぶりに10か所以上刺され退散。カトリの撮影はやはり藪蚊との闘いでもあった。カトリを本格的に撮影するには防虫ネットで全身完全防備するしかない。
2009年7月11日 灯台下暗し
息子が友達と近くの川に遊びに行ったら、川のそばにある薄暗い池にカトリヤンマがいたと報告してきた。カトリヤンマは里山にいるイメージが強かったので、こんな平地の川のそばにいるはずがないと思い込んでいたので驚いた。そして、休みの日に確認しに行くと、なんと未熟のカトリがたくさんいるではないか。灯台下暗しとはこのことか、そして、カトリヤンマの撮影をしようとするが、藪のなかだけあって蚊がすごい。肌を露出してたらぼこぼこになってしまうほどの藪蚊。かなり危険な状況なので撮影には長袖長ズボンは必須である。
2003年7月21日 なぜこの場所に
ベニイトトンボの観察を終えて帰る途中、いきなりのゲリラ豪雨に見舞われた。しかし、家に到着するころには晴れた。車の荷物を片付けていると足下にひっくりかえっているヤンマがいた。手に取ると見たこともないヤンマだ。息子を呼び、これは何ヤンマだろうと聞いたがわからず、図鑑で調べるとカトリヤンマだった。なんでこんなところでひっくりかえっているんだろう、観察現場で車にひっついたまんま、ここまで来てしまったんだろうか、自宅のそばにはカトリが生息しているところはないし。とにかく初見のトンボなのでどうやって撮影しようか悩んだ。しかもずぶ濡れである。思いついたのがお風呂の網戸、そこに止めてかわかそう。とんだ初カトリ撮影であった。