ウミアカトンボ

  • 【科】トンボ科
  • 【属】ウミアカトンボ属
  • 【和名】ウミアカトンボ
  • 【学名】Macrodiplax cora

熱帯地方に広く分布するトンボだが、日本では沖縄県の南大東島に定着している。石垣島では定着と消滅を繰り返しているそうだが沖縄本島中部では普通に見られた。近年分布域が広がったのかもしれない。オスは全身、真っ赤になりナツアカネのようだが、腹部背面部に縦に黒条がつらなる。メスは腹部先端に向けて若干赤味を帯びる程度、オスと同じように腹部背面部に黒条がつらなる。ウスバキトンボをひとまわり小さくしたようなトンボ。

メス ♀

ウミアカトンボ

2016/9/5 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/1000 F8.0 ISO 200 LrC

ウミアカトンボ

2008/10/29 - Canon IXI DIGITAL800 IS 5.8mm 1/640 F5.6 LrC

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観 察 記

2016年9月5日 脚立がないと

沖縄本島、トンボ観察最終日にこのトンボの観察をしに中部のダムへ行った。公園に整然と植樹されている木の枝先にメスばかりがとまっている。オスを探すが見当たらない、時折違う種がとまっているのを見かけるが、ウスバキとベニトンボである。通常、オスが縄張りをはり、メスは水辺から離れた場所でひっそりしているものだが、このトンボはその逆でメスが縄張りを張っている感じがする。そして、雷雲がせまる中、ようやくオスを見つけたのだが、一番高いところでくつろいでいて、とても撮影できる高さではなかった。それでも背伸びして撮影しようと試みるが、突然のスコールで撤収。残念ながらオスの撮影はできなかった。このトンボを撮影するには脚立が必要だ。

観察記

2008年10月29日 謎のトンボ

石垣へは何度か来ていたが、アカトンボ系を今まで観察したことがなかった。休耕田を見ながらゆっくりと車を進ませると、それっぽいのがとまっている。あわてて車を止め、カメラの準備をし近づく。今まで見たことがない種だ、アドレナリンが上がってきた。まずは逃げられてはいけないと思い遠目から撮影を始め、少しずつ近づく。しかし土手で足場が悪く、急斜面からでっぱっている棒先にとまっているので、足や手が震えるのである。せっかくのチャンスだし、なんとかせねばと体にむち打って撮影。これはなんというトンボだろう、その前にオスはいないのか、あたりをくまなく探すが、この謎のトンボのメス以外はいなかった。ホテルに戻り、知人にメールで確認してもらったらウミアカトンボであることがわかった。ちょうどこの時期、蝶の公園へ行くと、オオゴマダラが黄金の蛹状態になっている。年配の方たちが珍しそうに観察していた。

観察記