- 【科】トンボ科
- 【属】アカネ属
- 【和名】マユタテアカネ
- 【学名】Sympetrum eroticum eroticum
顔面に黒い眉斑があることからマユタテアカネと名がついた。マイコアカネやヒメアカネに似ているが、顔面の眉斑で区別がつく。このトンボは少し暗がりを好んで生活する。北海道から南西諸島の一部の島まで分布しており、6月中旬から12月初めころまで見られる。おもに平地や丘陵地の挺水植物が繁茂する池沼や湿地、溝川などに生息。オスは成熟すると、腹部が真っ赤になる。メスは、翅が無色のものと、翅の先端が褐色班になるものと2つの型がある、さらに腹部が橙褐色と赤化するのと2型があり合計4通りのタイプが存在する。腹部の赤化した個体は東北日本に多くみられる。
オス ♂
2022/8/9 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/80 F5.6 ISO 100
2010/7/18 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 1/320 F2.8 ISO 200
メス ♀
無色透明翅型褐色タイプ
2022/8/18 - SONY α99M2 SAL100M28 100mm F2.8Macro 1/1000 F5.6 ISO 800
無色透明翅型赤色タイプ
2024/10/12 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 1/1000 F4.0 ISO 100
無色透明翅型赤色タイプ
2024/10/12 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 1/1000 F3.2 ISO 100
褐色翅型褐色タイプ
2023/7/29 - SONY α99M2 SAL100M28 100mm F2.8Macro 1/500 F2.8 ISO 500
観 察 記
2022年8月18日 とにかく暑い
ハネビロエゾトンボ目当てで、丘陵地のうす暗い流れに行ったがあえなく玉砕。しかし、流れの周辺にはマユタテアカネが数頭いた。メスの2型を一眼で撮影できていなかったので、メスの探索を開始。すると、無色翅型や褐色翅型が数頭いて楽しめた。流れではときおりオニヤンマのメスが産卵にやってきて、独特の低音が響く翅音でホバリングし、打水産卵をしている。それにしても日陰とはいえ暑い。息子は水分がつきてしまったので、車まで往復2kmの山道を歩いた。しかし、夏のトンボ観察は、熱中症対策をしっかりしないと危険だ。
2003年7月27日 メスの2型
鼻の穴を大きくしたような、黒い班が顔面に2つある。マユタテアカネは、丘陵地の薄くらい水辺周辺に生息している。このトンボのメスは、2つの型があり、興味がそそる。最初はそれと知らず、撮影していたが、後に図鑑を見て翅の違う種がいることがわかった。撮影した写真を確認すると、2種類のメスを気付かず撮影していた。今度、メスを観察するときは翅に注目して観察してみたい。