コフキオオメトンボ

  • 【科】トンボ科
  • 【属】オオメトンボ属
  • 【和名】コフキオオメトンボ
  • 【学名】Zyxomma obtusum

全身は褐色で、翅端に明瞭な褐色斑をもつ。未成熟個体では全体に褐色味が強いが、成熟が進むにつれて胸部や腹部、さらに翅脈の大部分にも白い粉を生じ、全体に白粉を帯びた外観へと変化する。かつては大東諸島にのみ分布していたが、近年では石垣島や西表島においても生息が確認されている。ただし、これらは迷入個体が定着した可能性が高いと考えられている。主に鬱蒼とした樹林に囲まれた池沼に生息する。黄昏活動性が強く、活動のピークは夕刻に見られる一方、日中は林内の枝や葉上で静止して過ごすことが多い。成虫は5月中旬頃より出現し、10月下旬頃までみられる。

オス ♂

コフキオオメトンボ

2026/5/10 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 135mm 1/2500 F2.8 ISO 6400

コフキオオメトンボ

2026/5/10 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 135mm 1/2500 F2 ISO 6400

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観 察 記

2026年5月10日 まさかのコフキオオメ

イリオモテミナミヤンマの観察を終え、本日最後の目的地となる水辺へ向かう。日の入りは19時過ぎ。まだ空は十分に明るく、「もうひと勝負いけるぞ」と背中を押してくる。目的の池に到着し、さっそく水面を覗くと、アメイロトンボが激しくバトルを繰り広げている。これはチャンスとばかりに飛翔撮影に挑むが、スピードが段違い。完全に“置いてけぼり”状態である。そんな敗北感に浸っていると、対岸で縄張り飛翔をするトンボの姿が目に入る。白い粉をまとったコフキオオメトンボだ。個人的には最難関クラスと思っていた種だけに嬉しい誤算。しかし、距離が遠すぎて撮影どころか、もはや観察も雰囲気頼み。レンズ越しに“気配”を感じるのが精一杯である。待てども待てどもこちらには寄ってこない。完全に主導権はあちら側だ。しびれを切らし、以前サイジョウチョウトンボを撮影した別の水辺へ移動し、「もしかしてこちらにも…」と淡い期待を抱いて探索するが、見事に空振り。仕方なく元の池へ戻ると、なんとコフキオオメトンボが目の前でバトルをしているではないか。さきほどの“遠い存在”が一転、至近距離の主役に昇格である。こうして、思いがけず舞い込んだ絶好のチャンスを前に、置きピン屋の腕試しが静かに幕を開けたのだった。

観察記