- 【科】トンボ科
- 【属】ホソアカトンボ属
- 【和名】ホソアカトンボ
- 【学名】Agrionoptera insignis insignis
胸部の黄色と金緑色の模様が、ジャングル状になっているが、成熟するにつれ胸部が灰色味を帯びてきて、ジャングル模様が見えなくなる。顔面にはハラビロやアオビタイのように蒼く輝く金属光沢がある。実は、翅に特徴があり、翅の根元にふくらみがなく、なで肩のようにゆるい丸みの形状をしている。前翅も細く、ホソアカトンボ属の特徴だそうだ。このトンボは八重山諸島の西表島にのみ生息している。林の挺水植物が繁茂するような小さな池や沼などに生息し枝先などにとまって縄張りをはる。3月ころから羽化し始め、11月中旬ころまで見られる。
オス ♂
2006/5/19 - SONY DSR-TRV30 F1.8 15.1mm 1/60 F3.4 LrC
メス ♀
2006/5/19 - SONY DSR-TRV30 F1.8 4.2mm 1/90 F4.0 LrC
観 察 記
2006年5月19日 好奇心
2度目の西表島上陸で、このトンボを撮影することができた。西表島へは石垣港から大原行きの船で40分かかる。移動手段は、車になってしまうが、レンタカーは公道以外走っちゃダメとのことで林道へは入れない。したがって林道手前に止め、あとは徒歩。陽が差すと、そこは南国の日差しが肌を突き刺す。蝉の鳴き声と、風でゆれるジャングルの木の音が不気味さと好奇心を駆り立てる。少し歩くと小川が流れていた。そこにはカトリヤンマの未熟が飛んでいた。追っかけるが逃げられてしまった。そんな私をじっと見ているトンボがいた。ホソアカトンボであった。