- 【科】サナエトンボ科
- 【属】ダビドサナエ属
- 【和名】クロサナエ
- 【学名】Davidius fujiama
腹部にほとんど黄斑がなく、黒いことからこの名がついた。日本特産種で本州・四国・九州に分布し、おもに山間の渓流に生息。4月末ころから出現し、7月初めころまで見らる。オスは腹部にほとんど黄斑がないのが特徴で、胸部の黒条は2筋型。クロサナエは、ダビドサナエと非常に酷似している。しかも生息域も重なる部分があり、見分けるのが難しい。見分け方として、クロサナエは胸部の気門と呼ばれている部分まで黒く覆われている。そして尻尾の先端の尾部付属器が左右に開いている。顔面の顎の部分に黄班がない。メスは、腹部が太く横に黄色の模様がある。胸の黒い条が2つ平行にならんでいて、胸部下のほうは黒くなっている。ここの部分でダビドサナエと区別がつく。
オス ♂
2018/5/6 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/4000 F2.8 ISO 1250 LrC
2018/5/6 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/4000 F2.8 ISO 1250 LrC
2018/6/3 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/2500 F2.8 ISO 200 LrC
2023/5/4 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/135 F5.6 ISO 200 LrC
メス ♀
2015/5/23 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/250 F4.0 ISO 200 LrC
2015/5/23 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 100mm 1/640 F2.8 ISO 200 LrC
観 察 記
2015年5月23日 最盛期は撮りやすい
ムカシヤンマが生息する渓流域で、林道を歩いていると小さなサナエが飛び立つ。近ずこうとすると、自分の背より高い葉に移動してしまうのでなかなか撮影が難しい。しかし最盛期に来ると撮りやすい位置にとまている個体も多数いる。今まで、なかなかクロサナエを撮影することができなかったが、今回はオスもメスも撮影ができた。このトンボはダビドサナエによく似ているため、同定するのに苦労する。
2004年5月8日 羽化の時期
ムカシトンボの観察に行ったとき、このトンボに出会った。ちょうど羽化シーズンにあたり、あちこちの岩に羽化中の個体が何頭かいた。この時は、まだ子供達がまだ小さく、羽化している個体をすぐに見つけてくれた。大人の目線ではなかなか見つけられない個体も、子供にとってはあっけなく見つかってしまう。したがって撮影しようとすると、子供たちが「ここにも、あそこにもいるよ~!」見て見て~とせかされてしまいピンボケ写真の連発。次回、ゆっくりと撮影しに行きたいものだ。