- 【科】イトトンボ科
- 【属】ルリイトトンボ属
- 【和名】ルリイトトンボ
- 【学名】Enallagma circulatum
寒冷地に生息するイトトンボで、北海道では平地の池沼でも普遍的に生息している。本州では標高の高い山岳地の池や沼、湿原で見られるが、西は岐阜県、福井県の県境まで記録されている。体全体のルリ色部分が非常に多く、この名がついた。イトトンボの中では中型の大きさで、眼後紋がとても大きいのも特徴のひとつ。メスは「青色型」と「緑色型」の2型が存在する。地域によって腹部の黒班が違う。
オス ♂

2025/7/13 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/640 F5.6 ISO 100

2022/7/9 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/1000 F5.6 ISO 200

2025/7/13 - SONY α99M2 Distagon T* 24mm F2 ZA SSM 24mm 1/400 F7.1 ISO 100

2022/7/10 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/800 F5.6 ISO 200
メス ♀
緑色型

2022/7/9 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/500 F7.1 ISO 200
青色型(北海道産)

2025/6/22 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 1/1250 F1.8 ISO 100
青色型

2016/7/22 - SONY α55 SAL100M28 100mm F2.8Macro 1/250 F2.8 ISO 200
交 尾

2025/7/13 - SONY α99M2 Distagon T* 24mm F2 ZA SSM 24mm 1/400 F7.1 ISO 100

2025/7/13 - SONY α99M2 Distagon T* 24mm F2 ZA SSM 24mm 1/400 F7.1 ISO 100
観 察 記
2025年7月13日 沼の色と同化
まさか、ここまでターコイズブルーだとは驚きだ。その沼の周囲の草むらにはルリイトがいる。沼の上を飛んでいると、見失うほど沼と同化している。早速、沼と同化した飛翔撮影を試みるがなかなか思うようにはいかない。こういったシチュエーションに出会うと焦ってしまい、カメラの設定もダメ。前回のアカメイトの反省が生かされていない。時間に余裕がないと、早く次のトンボの撮影をしたくて落ち着けなくなってしまう。せっかく来たのに新幹線の時間の関係で、午後早い時間に撤収しなければならないからだ。そんなことは言い訳にすぎず、未だに腕が上達しない自分の未熟さが一番の問題だ。

2022年7月9日 美しい輝き
今年は梅雨明けが早すぎて6月末までに明けてしまった。そして、平地では連日の猛暑。涼しい避暑地での撮影を楽しみにしていたが、梅雨の戻り予報。1泊2日の撮影日程でホテルを予約したので日にちはずらしたくなかった。週間天気予報はころころ変わり決行するのかキャンセルするのかが全く読めない。結局は山の天気は変わりやすいので決行することにした。そして前日の予報が晴れ曇りに変わった。長時間のドライブの末、予定通り現地に到着。久しぶりの山歩き、30分ほどで着く予定でいたが、景色が良すぎて道中撮影タイムが多く、なかなか前に進まない。最初に出てきた透明感あふれる池では、カラカネトンボやオオトラフトンボが飛んでいる。血沸き肉躍る。湿原へ向かう山道には無数のアキアカネがいる。そして中間地点くらいだろうか、息子がミドリシジミを発見。撮影しないわけにはいかない。なんともいえない素晴らしい輝きなんだろう。ミドリシジミの撮影を終えると、今度はイトトンボが数頭いる。しかし、なんでこんな山道にいるんだろうと思い、何イトトンボか確認するために撮影。なんとルリイトトンボの緑色型のメスではないか。こんな湿原から離れた場所で休息しているとは驚きである。そして道草ばかりしていたのでやっとのことで到着した。片道30分程度のところを50分もかけてしまった。眼前に広がる湿原の景色はとてもすばらしかった。トンボのことを忘れ景色に見とれてしまうほどだ。今まで車から近い場所ばかりで撮影を試みていたが、苦労して来た場所はまさしく桃源郷のようだ。そして、ここでの撮影は予定をオーバーしてしまった。結局、当初もくろんでいたシチュエーション撮影はできず、いつものアップ写真ばかりになってしまった。

2020年8月8日 今までの苦労は
4年ぶりの再会である。3回チャレンジした池ではなく別の池での再会となった。天気は台風4号の影響でいまいちだが、時折陽が差すと動きが活発になる。水色部分が身体の大半を占めているので、ものすごく目立つ。陽がかげるとおとなしくなり、陽がさすと動き出す。トンボの活動は太陽にかかっているのがよくわかる。縄張りをはっているように見えるが、そんなにバトルはせず、写真のように仲良く同じ葉の上でたたずむ光景が見られる。ちょうどルリイトの全盛期にきたのでものすごい個体数が池の上を飛び回っていて、今までの苦労はなんだったんだと思ってしまった。

2016年7月22日 粘って粘ってダニまみれ
3度目の正直。2度、標高の高い池まで遠征したが、空振り続きで観察できなかった。久しぶりにルリイトだけを目的に観察する計画をたてた。しかし、今年の梅雨はだらだらと明けず、決めた日程までに梅雨明けせず嫌な予感がよぎる。週間天気予報が発表されると、毎日、晴れ・曇り・曇り雨と予想が二転三転する。そして、雨男の小生、前日の天気予報でも雨くもり、また空ぶったらどうしようか悩むが、曇りならいるだろうと準備をし早めに寝た。そして朝起きると雨。でも信州方面は曇り晴れの予報。こっちは雨でも行くことにした。ところが関越道に入って雨、上信越道に入っても雨、なんだか嫌な予感がしてきた。そして現地についても霧雨、でも予報では昼以降は晴れとなっている。午前中、霧雨の中池や草地を探索するが、全く気配なし。時折雨が降ってくる。3回目も空振りかと息子とため息をつくが、息子は絶対あきらめないと強い意気込みをみせていた。そして、昼食をとりながら雨が上がるのを待つことにした。ようやく雨があがり、時折陽がさすようになるが、すぐにガスが出てしまう。1時間が経過し、もう一度探してダメならあきらめようとした瞬間、息子がメスを発見。メスは木の中の枝の上で雨宿りをしていた。こんなところに潜んでいたのか、見つからないわけだ。それにしてもよくこれを見つけたものだ、息子の執念にびっくりである。貴重なメスを撮影していると晴れてきた。晴れると未熟が数頭飛び立っていく。まだ時期が早かったのか、でもこれで生息していることがわかったので、もう少し粘っていると、ようやくルリ色の綺麗なオスを発見。こうしてようやく写真撮影することができた。しかし、写真をよく見ると、結構ダニにやられているのが多い。雨でじっとしていることが多いのか未熟もダニにやられているのが数頭いた。そして連結固体を発見。ようやく粘ったかいがあった。そして撮影に夢中になり、写真のできばえをチェックしていると後ろのメスがダニまみれである。あまりにもダニがひどいのでHPに掲載するのをやめた。次回晴れの日を狙ってがんばるしかない。
