- 【科】エゾトンボ科
- 【属】エゾトンボ属
- 【原名亜種】モリトンボ
- 【和名】キバネモリトンボ
- 【学名】Somatochlora graeseri aureola
キバネモリトンボは日本特産亜種で、原名亜種はモリトンボ。北海道をはじめ、青森県、岩手県、新潟県など本州の一部に分布する。寒冷な平地や丘陵地の森林に囲まれた、薄暗く植物の沈積物が多い池沼や湿地などに生息する。翅の基部に橙黄色斑が現れるのが特徴だが、その大きさや範囲には個体差がある。従来は原名亜種のモリトンボとは別亜種として区別されてきたが、近年では両者が同一地域で確認されるなど、亜種として明確に区別することが難しいとされ、同一種として扱われるようになった。本サイトでは、これまで採用してきた「キバネモリトンボ」の和名を継続して使用することとし、従来の分類に基づいてモリトンボとは分けて掲載することとした。
オス ♂
2026/9/4 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 150mm 1/1000 F7.1 ISO 2000
2026/9/4 - SONY α99M2 SAL135F18Z 135mm 1/1250 F7.1 ISO 6400
メス ♀
2026/9/4 - SONY α99M2 SAL70-300mm F4.5-5.6 G SSMⅡ 300mm 1/1600 F7.1 ISO 2000
観 察 記
2026年9月4日 初、稚内
昨年は帰省を兼ねて訪れたため、トンボ観察に割ける時間はあまりなかった。今年こそはと、今回はトンボ観察をメインに再訪問する計画を立てた。ところが、東北から沖縄まで秋雨前線が停滞し、さらに奄美大島付近に停滞している台風の影響も重なって、各地で豪雨が発生している。被害のニュースに心を痛めながらも、道北地方は幸いにも快晴。一路、北海道最北端の地を目指した。旭川育ちではあるが、実は稚内を訪れるのは今回が初めて。羽田から稚内への直行便はANAのみで、到着は昼過ぎとなる。そこからレンタカーを借り、途中の湿地や池などにも立ち寄っていると、時間は驚くほど早く過ぎていく。目的地に到着したのは結局16時過ぎとなった。しかし、ここからが北海道遠征の醍醐味だった。熊が出てきてもおかしくなさそうな樹林の中の林道では、ヤンマ類があちらこちらで乱舞している。さらに、その中にエゾトンボ系と思われるトンボも混じって飛んでいる。そんな中、ひときわ目を引くトンボが現れた。翅の基部が橙黄色に輝く、キバネモリトンボだ。初めて見る種である。まさか、こんな場所で出会えるとは完全に想定外だった。夕方の摂食飛翔の時間帯らしく、キバネは休むことなくせわしなく飛び回っている。これは目で追って撮るのは無理。そこで、いつもの置きピン。飛んでくる場所を予測してピントを置き、あとはひたすら連写する。キバネは容赦なく変幻自在に飛び回り、こちらはシャッターを切りまくる。バリピンとまではいかなかったものの、なんとかメスの飛翔写真を撮影することができた。初めて見るキバネモリトンボを、しかも飛翔中の姿でカメラに収められたことが何より嬉しい。到着したのが16時過ぎで、今日はもう時間切れか、と思っていたところに、まさかの大物登場。北海道最北端、なかなか簡単には温泉に行かせてくれない。

